【大田区不動産ニュース】8月賃貸仲介の動向

今月は、反響数・来店数・申込数は昨年と比較して大きく変動はありませんでした。
毎年、夏の時期はファミリータイプのお客様からのお問い合わせを多くいただきますが、今年は単身者様のお問い合わせが多く、1Rタイプや1Kタイプの物件に人気がございました。
賃貸仲介の動向
――法人は外国籍可のまとまった物件、個人は内見せずに決める傾向
〇法人
8月は提携法人様から、先月に引き続き「外国籍の特定技能実習生・技能実習生の採用を行うため、まとまった物件を確保したい」という声を多くいただきました。特に、空港関係の企業様は、採用に力を入れている傾向にあります。しかし、日本人採用が大きく伸びていないこともあり、外国籍の方の採用を注力している企業様が多い印象を受けました。
賃料(6万円~7万円台)や広さ、設備などはあまり気にしていない法人様が多いですが、管理がしやすいようにまとまった物件の需要が高いと言えます。しかし、既に入居率が高いことから、他社管理物件のオーナー様は外国籍の方のご入居をお断りしているケースが非常に多くなっています。
今後も、空港関係の企業様は活発に採用活動に力を入れていくことが予想され、外国籍の方が入居できる物件の需要はより高まっていくと考えられます。言語や文化の違いから問題が発生するケースが多いため、今のうちに対策をしておくとよいでしょう。
〇個人
個人のお客様は、転職・転勤を理由とした引越しが依然として多い傾向にあります。先述の通り、夏はファミリータイプの物件の需要が高まる傾向にありますが、今年は単身者様のお引越しが多く、転職・転勤・更新のためお引越しをご希望されるお客様が多くいらっしゃいました。
お客様のご希望としては、「内見をしたい」という声を多くいただきます。しかし、閑散期は良い物件ほど未内見でも募集が終了となることが多いため、内見ができなくとも、物件の写真や駅までの道順・周辺環境等を確認して、お申し込みに至るお客様が多くいらっしゃいました。
一方、お引越しになれているお客様は、良い物件ほど未内見でも募集が終了となることをご存じです。そのため、内見物件があると、「なぜここまで残ってしまっているのか?」という疑問が生まれるほどになってきています。そのため、今後は空き予定の段階でご成約をいただけるような物件作りが重要となると言えます。リノベーション実施の検討や、ポータルサイト等に掲載している写真や登録情報など、細かく確認・計画していくことをおすすめします。
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管理物件申込みレポート

年間データ比較
弊社は2025年9月に33期を迎えることができました。そこで今回は、31期と32期(ともに9月~8月)のデータを比較してみました。

図1は、それぞれの期での解約数と成約数、成約数の内の内見実施数・未内見数をまとめたものです。このデータから、32期は内見をしないまま成約に至っているケースが約1.8倍に増加しているということです。これを踏まえ、内見の実施・未実施についての近況を探ってみます。
内見の実施数と未実施数

図2は、32期の年間を通して、内見を実施して申し込みとなった件数(内見実施数)と内見をしないまま申し込みとなった数(未内見数)の比較と動向を示しています。
1月頃までは内見実施数の方が多い・もしくは大きな差はありませんでした。しかし、繁忙期を境に未内見数が大幅に上回り、その傾向は閑散期も続いている状況と言えます。
これは、お部屋探しのポータルサイトやアプリの発展が背景の一つであると考えられます。本誌・本ページでも再三取り上げていますが、お部屋探しにおいて図面やサイト等に掲載する写真は、お申し込みに大きく影響します。また、サイトによっては室内の様子を見せる手段として、VRを活用していることもあります。こちらから、弊社物件のVRをご覧になれます。さらに、オンラインでの対応も可能となったことも理由の一つと言えます。
このように、実際に内見に行かなくとも物件の様子を知ることができる手段が増えている・サイト上で情報を多く掲載している物件が増えていることが起因して、「内見をしなくても、この部屋に住みたい」とお申し込みに至っているのではないでしょうか。加えて、募集件数の減少によって募集止めになる前に即決するケースも増えています。ご自身の物件がサイトにどのように掲載されているのかという情報も、ぜひ一度ご確認下さい。
ご入居者様の傾向
ご入居者様の性別や年齢・入居人数等についても、昨年1年間との変化を見てみました。なお、数値については編成上の都合により割愛させていただきます。
これらの項目の多くについては大きな変化は見られませんでした。しかしながら、1人入居の申込割合が昨年対比で約10%増加、4ヶ月連続で昨年の割合を超える結果となり、社会的に世帯人数の減少しているのではないかと推察されます。このことから、似た条件で検索する人が、該当する物件に集中していることも考えられます。
いかがでしたでしょうか。こういった背景から、サイトに情報が多くある物件や希望条件に合う物件への問合せが集中していることが推察されます。その中で、お客様の目を引くには、適正条件での早期募集や物件情報の質と発信力がこれまで以上に重要になります。
ミノラス不動産では、プロカメラマンによる高品質な写真撮影や、ネット掲載の自動化によるミス削減に取り組んでおります。ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。