【大田区不動産ニュース】2月賃貸仲介の動向

2月の賃貸市場は、例年以上に動きの早い月となりました。一見すると反響数が減少しているように見えますが、背景にあるのは「募集物件の不足」と「成約までのスピードの速さ」です。市場に出た物件が短期間で申し込みに至るため、掲載期間が短くなり、結果として反響数が伸びにくい状況となっています。現在は、募集開始から申し込みまでの期間が非常に短く、検討のスピードが成約を左右する環境となっています。
賃貸仲介の動向
――成約スピードが加速、繁忙期に見る需給の変化
〇法人
2月は、提携法人様からの新入社員向け社宅の問い合わせが中心となりました。4月入社に合わせ、3月末までの入居を希望されるケースが多く、条件に合う物件の確保は例年以上に難しい状況でした。法人契約の場合、社宅規定によりエリアや賃料の上限があらかじめ定められていることが一般的です。そのため、個人契約のように条件を柔軟に広げることが難しく、該当物件のみでの選定となります。さらに、法人様は社内稟議を経て正式決定となるため、検討期間が必要です。しかし、先述した通り、募集開始後すぐに申込が入るケースが多く、稟議中に他から申込が入ってしまう場面も見受けられました。
現在も新入社員様用の住居が確定していない企業様があり、今後は転勤シーズンに入り、空港関連企業をはじめとする法人需要の増加が見込まれます。3月以降も、条件に合致する物件の確保は競争が続くと考えられます。
〇個人
個人のお客様では、4月就職に伴う転居、契約更新を機とした住替え、自宅売却に伴う転居など、さまざまな背景による動きが見られました。一方で、前ページでも記載のあるように、当初の希望条件では物件が見つからないケースも多く、条件の見直しを前提としたお探しが増えています。都内希望から神奈川方面へエリアを広げる、広さや設備条件を一部調整する、築年数の許容幅を広げるなど、柔軟に検討される傾向が見られました。
特に多く聞かれたのは「賃料が高い」という声です。新入社員様の保護者や、長年大田区にお住まいの方からは、相場賃料の上昇を実感するご意見が寄せられました。設備や広さ、エリアよりも、まずは予算内に収まるかどうかを重視する傾向が強まっており、賃料を基準に条件を調整する動きが目立つ月となりました。
人気設備ランキング

管理物件申込みレポート
2026年1月15日~2月14日のデータ
◆申込数 83件
| 解約数 (2/1~2/28) | 成約数 (1/15~2/14) | 募集件数 (1/1~1/31) | 入居率 (1月末時点) | |
| 2025年 | 64件 | 89件 | 50件 | 98.22% |
| 2026年 | 40件 | 83件 | 52件 | 98.59% |
2026年繁忙期スタート市況-募集から成約までのスピードが加速
1月から本格的に繁忙期に入りました。2月に入りお問い合わせはやや落ち着いたものの、お部屋探しのニーズは依然として高水準で推移しています。
今年の特徴は、募集から申込みまでのスピードが速いことです。ミノラス不動産で募集した物件の1月成約状況では、募集開始から申込みまでの平均日数が昨年より15日短縮。空室期間も減少しています(表1)。
| 2025年1月 | 2026年1月 | 昨年対比 | |
|---|---|---|---|
| 募集から申込までの日数 | 39日 | 24日 | -15日 |
| 空室期間日数 | 51日 | 34日 | -17日 |
背景には、進学・就職・転勤需要に加え、賃料上昇の影響で都心部からエリアを広げる動きがあると考えられます。実際に「本来は都心を希望していたが、賃料や条件が合わずエリアを広げた」という声も聞かれます。
賃料は引き続き上昇傾向にあり、条件を見直す好機ではあります。ただし、今が需要のピークであり、今後は徐々に落ち着く見込みです。強気の設定は成約機会を逃し、空室期間の長期化につながる可能性もあるため注意が必要です。
繁忙期中の成約を目指して~反響状況のチェックが重要~
現在募集中のお部屋がある場合は、まず反響状況を確認することが重要です。
- インターネット掲載が見られているか(閲覧数/PV数)
問い合わせがあるか
内見が実施されているか
それぞれの段階でどこに課題があるのかを整理し、その状況に応じた対策を下の表2をもとに検討していきましょう。
| 例 | 課題 | 対策 |
|---|---|---|
| 閲覧数が少ない | 賃料が相場より高い 初期費用が高い 必須設備が導入されていない | 相場を踏まえた賃料再設定 礼金を1ヶ月⇒0ヶ月に 人気ランキング上位設備導入 他 |
| 内見はあるが決まらない | 室内の汚れが残っている 共用部が暗い | クリーニングの実施 共用部の電球LED交換 他 |
物件ごとに課題は異なります。繁忙期は4月に向けて徐々に落ち着き、5月のゴールデンウィーク明けには通常の動きに戻っていきます。可能であれば、需要が高い3月中の成約を目指したいところです。繁忙期の勢いに任せるのではなく、データをもとに冷静に判断することが、安定した賃貸経営につながります。今の市況を味方につけ、戦略的に成約を目指していきましょう。対策にお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
こういった現状の市況から見ると、今年は募集に対して申込みが入りやすく、成約につながりやすい状況だと言えます。しかしながら、相場賃料で募集すること、そして入居者ニーズに合った設備を取り入れることは、引き続き重要なポイントです。しっかりと注意して見ていく必要があります。申込みのスピード感が早い今こそ、反響状況を把握し、状況が芳しくない物件については、早めに対策を取ることが何より大切です。




