事例の紹介
大切な資産を「守る」「つなぐ」「増やす」ための
実事例をご紹介
ターゲットに沿ったリフォーム事例
ご入居者様に長期入居いただけることは望ましいことです。しかしながら、長期間お部屋を整えることなく使うため、退去後に劣化がみられることもあります。次のご入居者様を見つけるためには、お部屋の美化が必要となります。今回は、実際にミノラスでリフォームを行った長期ご入居者様の退去に伴うリフォーム事例をお伝えします。
建物情報
築年:1990年
構造:鉄骨コンクリート造
階数:6階建て
立地:大田区田園調布南
最寄駅:東急多摩川線 沼部駅 徒歩5分
部屋情報
間取り:1LDK
広さ:40.1㎡
階数:5階
向き:南向き
退去前賃料:115,000円
事例概要
実施年:2022年(築31年時)
工事内容:リフォーム
工事実施への経緯と状況
21年以上ご入居いただいた方が退去し、原状回復だけでもそれなりに費用が必要な状況でした。
建物設備にはオートロックとネット無料がありますが、居室設備はご入居中に設備の交換はしておらず、経年劣化し、すべて交換時期に当たります。浴室の壁には劣化による膨らみがありました。間取りとしては、脱衣所はなく、居室は和室で押し入れがあります。近隣のライバル物件は、新しい物件で全室洋室の物件が多数ありました。
この物件にはオーナー様がお住まいで、「不良入居者には入ってほしくない」というご希望を伺っていました。間取りと立地から、同棲カップルや新婚夫婦がターゲットとして想定されました。
ご提案内容
ミノラスでは、これまでの実績から幅広いご提案が可能です。この事例の時には、費用が異なる3つのご提案をしました。それぞれのメリット・デメリットをオーナー様とともに考え、将来を考えた最適な方法をオススメいたします。
ご提案1 最低限の原状回復のみを行う
・原状回復工事費…約70万円
・クリーニング、壁紙の貼替え、和室のままで畳を交換。
・設備はご入居後のトラブルを防ぐため、部分的に交換・補修。
・築年数、和室含めたの近隣相場は、管理費込で100,000円前後。
・ライバル物件数は約30件→早期契約には、相場より賃料を下げることも検討。
ご提案2 和室を洋室に変更
・工事費…選択肢1+約30万円=約100万円
・畳をフロアタイル、押し入れをクローゼットに。
・ライバル物件数は約25件→賃料維持よりも、空室期間短縮を狙う。
ご提案3 リフォームを実施する
・リフォーム費用…選択肢1+2+約300万円=約400万円
・費用が掛かるが、ターゲットに若いカップルを狙ったデザインや間取りに変更することで、差別化できる可能性が高い。
・ライバル物件数は約15件→希少価値が上がるため、賃料維持やアップが狙える。
ターゲットと取組内容
ターゲット:相場程度の賃料が払える定職に就いている20~30代の同棲カップル・新婚夫婦
オーナー様の1番の心配は、長期空室になって、仕方なく不良入居者でも入れる状況になることでした。そこで、リフォームの実施を決断されました。ターゲットは、ご相談当初から想定された同棲カップルや新婚夫婦について、「相場程度の賃料が払える定職に就いている20~30代の同棲カップルや新婚夫婦」と、さらに明確に絞りました。将来、入れ替えが発生する場合にも戦えるよう、長期的な目線で、ターゲット層に必須の設備は導入・交換を実施。ターゲットに不必要・優先順位が低いものは導入せず、コストを抑えることにしました。また、オーナー様が小型犬を飼育していることから、「ペット飼育 相談可」に条件変更し、物件価値を高めることにしました。
- 間取り:変更なし
- デザインコンセプト:明るく開放的な空間。ターゲット層に好まれる設備も導入。→2面採光の明るい空間を生かすため、ホワイト×ウッドをベースに。
- 各所にデザインクロス、ポイントを入れアクセントに。
- リビングと居室を遮るスライドドアを透過素材にし、居室を広く・明るく見せる工夫。
- 脱衣所を新たに作成。温水洗浄便座、室内物干しユニットを導入。
- シューズボックス、クローゼットは大型のモノを設置。
- 在宅勤務なども想定し、スペースにゆとりのあるグリル付き3口システムキッチン。
- 共働きに嬉しい追い焚き付き給湯器と追い焚き対応の浴槽に変更。
- ユニットバスを交換。パネル1面をデザイン仕様に。
- 屋根付きの広いバルコニーが2箇所あるので、浴室乾燥機は優先順位が低いと判断。→好みの照明器具を設置して欲しいので、シーリングライトはあえて設置せず。
- ペットを飼育することで想定される、壁紙や床材貼替えや補修に備えて、あえて汎用品を使用
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利回りの確認
ミノラスの「利回り10%リフォーム」
ミノラスでは、利回りを10%に設定しています。利回りの計算結果、10%を下回る場合はリフォームをしないというご提案をしています。何もしなかった場合の賃料と投資してアップした賃料が、投資額に見合うかどうかを一つの判断基準にしています。
▶▷▶ 利回り=( 賃料UP額 × 12ヶ月 )÷ ( リフォーム費用 - 原状回復費用 ) × 100
※「選択肢2 想定賃料」:ご提案1+ご提案2の場合の想定賃料
※「選択肢2 原状回復工事」:ご提案1の70万円+ご提案2の30万円
原状回復しても賃料が下がる前提からのリフォーム利回りです。
フルリフォーム後
賃料:賃料125,000円
◎築年数は30年以上経過しているものの、オートロック・ネット無料のRC造・ペット共生型リフォーム物件の完成!!
結果:約1ヶ月のリフォーム中から問い合わせ多数。リフォーム完了後、1ヶ月以内に小型犬の飼育を検討していた30代カップルがお申込み!!
キャッシュフロー
成約賃料:125,000円/月 工事代:約400万円 → 12.5万×12ヶ月÷400万=2.6年で回収
編集後記
いかがでしたでしょうか。投資を伴うリフォーム工事は、本事例のように空室対策と資産価値の維持に有効な場合があります。部屋単体の工事だけでなく、建物全体への投資(ネット無料、美観維持の清掃)をバランス良く見ることが大切です。また、工事以外の部分で今回のような条件変更など、近隣のライバル物件と比較をして効果性の高い条件は採用も検討した方がよいかもしれません。優先順位を見極め、効果的に投資することで選ばれるお部屋を作ることができます。