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2022.12.02

スムーズな相続財産移転のための財産の遺し方

司法書士ゆかり事務所 司法書士 荻島一将

 残された財産が分けづらいものであるなど、複雑多岐にわたるなどの事情があると、相続人の遺産分割は困難なものになります。終活の際は、大切なご家族である推定相続人をなるべく困らせないような財産の遺し方を検討したいものです。
 今回は、遺産分割や相続に係る手続が、なるべくスムーズになるような財産の遺し方を考えてみたいと思います。

財産の把握

 まずは、ご自身の財産を洗い出します。金融機関の支店や口座、証券口座、保険証券、不動産の情報などを記録して、簡単でいいので財産目録を作成してみましょう。ご自身の財産の全体像を把握し、相続人への分け方を考え始めることで、問題点が浮き彫りになることもあります。

ありがたいのは金融資産

 相続人にとって、分割しやすい財産は何といっても預貯金などの金融資産です。相続人が複数いても、金融資産は法定相続分の割合で分ければ不公平感は少なくなります。他に不動産や高価な動産などの比較的大きな財産があるときも、金融資産があれば調整することも可能となります。そのため、相続後を考えると、預貯金などの金融資産はなるべく多く遺しておきたいものです。

株式や有価証券は意外と煩雑な手続が必要

 株式や有価証券といった、証券会社に口座を置く財産は、原則として、相続が発生した後、そのまま解約や換金することができず、まず一旦、相続人の口座に移管する手続きが必要となります。株式や有価証券などを承継する相続人が、証券口座を持っていない場合は、新たに口座を開設する必要があります。株式などを運用する気がない相続人にとっては、大変煩雑かつ時間のかかる手続きとなることも多いです。
 株式等の運用が苦手そうな人に遺す遺産としては、株式や有価証券はある時点で換価し、預貯金等として遺しておくことも検討した方がいいかもしれません。なお、銀行などの金融機関が扱う金融商品等の中には、有価証券等でも換価が比較的単純に行えるものもあります。

不動産は要注意

 主な財産が不動産のみの場合は注意が必要です。不動産は基本的には高価な財産ですが、分割が難しく、相続人が複数いる場合に、不動産だけ残ってしまうと、分けるのに困難を極めることも多く、争いの種にもなりやすいものです。不動産は、後々のことを考えると権利関係はなるべくシンプルにしたいため、すぐに売却できるものでない限り、複数人での共有はあまりお勧めしません。
 また、お金に換えることが難しいケースがあり、不動産を承継した人が、税金の支払い・メンテナンス等の管理や、処分に困ることがあると、やはり相続人の間で不公平感が生まれてしまいます。不動産を遺す場合には、相続人間での争いが起こらないよう、なるべく金融資産も残しておいたり、生命保険を活用して遺留分に備えたりするなど、比較的長期の生前対策が必要となります。
 財産に不動産がある場合、不動産の数や相続人の状況などによってどうすべきなのかは異なります。不動産をお持ちのオーナー様は、不動産相続に詳しい専門家に早めに相談、状況を整理し、専門家とともに対策を練ることをオススメします。

スムーズな相続のためには遺言を検討

 財産を遺すうえで最も有効な生前対策は、やはり遺言を作成しておくことです。遺言者の意思ですから、相続人としても従いやすいですし、遺された相続人としても遺言者の意向が分かった方が相続手続に着手しやすくなります。遺言の作成は争いを避けるために必要なプロセスです。できる限り相続手続をスムーズにするために、執行の容易な公正証書での遺言作成をお勧めします。

 終活を進める上で、財産の遺し方を考えることは大変重要です。公正証書遺言の作成も含めて、ご家族や専門家と相談しながら、早めに検討し始めることが肝要です。

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