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入居者が退去する際に必ず発生する”原状回復”。入居者が故意に傷つけたり汚したりした場合を除いて、基本的にその費用は貸主であるオーナーが負担するものです。毎度の原状回復費用を少しでもコストカット出来ると良いですよね。ですが、昨今は賃貸住宅の供給過多。お持ちの物件の周辺にも新築が建ったのではないでしょうか？ライバルは増えるばかりで”満室経営”を実現するには”選ばれる部屋作り”も念頭に置かなければいけません。今回は原状回復において”コストカット”と”空室対策”の両方を意識した記事を掲載いたします。

POINT1　床材を適材適所で使い分ける！

クッションフロア（CF）は価格の安さから採用事例が多く、塩化ビニール素材で表面を水拭きすれば簡単に掃除ができる点がメリットですが、柔らかい素材のため、デスクやベッドといった重い家具家電を置くと凹み跡がつくというデメリットがあります。この凹み跡は原則通常の使用とみなされ貸主負担で原状回復をする必要があります。フロアタイルはクッションフロア（CF）に比べて硬いため、家具を乗せても跡がつきません。また、ピース状になっているので、傷や汚れがついてしまった部分のみを張り替えることができ、無駄がありません。長期的に見ると、フロアタイルは張り替え頻度が少なく済む場合があります。フローリングは張り替えを想定していない場合が多く、耐久性が高い代わりに部分張り替えが難しく、しかも交換費用が高く既存のフローリングの再現が難しいです。

どの素材にも一長一短がありますが、水に強いクッションフロアは脱衣所やトイレに採用し、耐久性が高く高級感もあるフロアタイルは張り替え範囲の広いキッチンや居室、和室から洋室へのリフォームに採用するなど最適なポイントで使い分ける事が出来ます。また、クッションフロアやフロアタイルは木目調や多くのデザインが販売されており、元々張り替えを想定しているのでその時の流行りやターゲット層に合わせて施工をする事が出来る点もポイントです。

POINT2　クロス（壁紙）は空室対策も視野に費用とのバランスを見る！

クロス（壁紙）の場合、貼り替えの際にデザイン面も考慮すると、空室対策に大きな効果をもたらします。居室の1面のみや全体を貼り替える事で、面積が大きい分大きな視覚効果があり、印象を大きく変える事が出来ます。ただの白いクロスでも、多くのデザインや防汚・伸縮性の高いモノなど床材と同じく様々な種類が販売されているので、場面に応じた品番を採用する事が出来ます。また、貼り替えの代わりに、専用薬剤による洗浄や、専用塗料による塗装という施工方法も登場しております。

特にデザインクロスは、床材と同じく様々な色や素材感を持ったプリントの製品が登場しています。壁は1部屋当たりで最も面積を使っている部分なので、その分視覚効果が大きく、部屋の雰囲気に大きな影響を及ぼします。居室・玄関・トイレ・脱衣所の1面だけでも効果が大きいので、床材と同様にターゲットに合わせた商品選定を行い、床と合わせて部屋ごとのコンセプト作りにおススメです。

POINT3　キッチン、浴室の原状回復にもカッティングシートを！

キッチンや浴室の原状回復は、基本的にクリーニングのみ。それだけでは経年による傷や汚れが取れず、古臭さが目立ってしまいます。その場合、キッチンの扉やユニットバスの1面に専用のシートを貼る加工もお薦めです。壁・床のように視覚効果も大きく、防水・防汚効果もあります。

原状回復工事の際、どうしても費用の面に重きを置きがちですが、上記POINTを取り入れ、お部屋を選んで貰う目線で原状回復工事をする事で、単なる”費用”が長期的な目線での空室対策投資に変わります。特に昨今はインターネットで部屋探しをする時代。ネットに掲載される写真や、写真から感じる雰囲気は、実際の見学に繋がるかどうかの大事な要素です。今後、原状回復工事を単なるクリーニングと捉えず、家族や知り合いにも紹介出来るような、入居者に選ばれる素敵な部屋作りのチャンスと捉えてみてはいかがでしょうか？ミノラス不動産では、退去・募集のタイミングでターゲット設定をオーナー様と実施し、その想定されるターゲットに向けた原状回復工事＋αのご提案を致します。過去の施工事例や各種カタログも揃えておりますので、お気軽にご相談下さいませ。

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