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2024.02.02 相続対策 相続対策 税理士執筆

相続した土地を国に寄付できる制度

不動産オーナー様であれば当然ながら相続財産に不動産が含まれているかと思います。
一概に不動産といっても活用していないものもあり、遠方の不動産のため利用する予定がなかったり、周りに迷惑がかからないようにきちんと管理するのは経済的な負担が大きいと考えてしまったりするものもあるかと思います。
そのような理由で相続した土地を手放したいとき売却が頭に浮かぶ最初の一手かと思いますが、それ以外にもその土地を国に引き渡すことができる「相続土地国庫帰属制度」が令和5年4月27日から始まっています。
今回のコラムでは制度の概要や、費用・手続などについて説明をしていきます。

まずこの制度の対象となる方はどのような方でしょうか。
政府広報から読み解いていくと相続や遺贈で土地を取得した相続人が対象になります。
また、制度開始前(令和5年4月27日より前)に相続した土地でも申請できることとなっていることから対象者の門戸は広そうです。
そして例えば兄弟など複数の人たちで相続した共同所有の土地でもその全員で申請をすることで制度の利用が可能となります。
申請のできない方の具体例としては、生前贈与を受けた相続人、売買などによって自ら土地を取得した人、法人などが挙げられます。

つぎは引き渡しができる土地の要件についてです。
当然といえば当然ですが、相続した土地であっても全ての土地を国に引き渡すことができるわけではありません。
引き渡すためには、その土地に建物がないことなど、法令で定める引き取れない土地の要件に当てはまらない必要があります。
次のような土地は、通常の管理や処分をするに当たり多くの費用や労力が必要になるので引き取りの対象外です。

(1)申請の段階で却下となる土地

  1. 建物がある土地
  2. 担保権や使用収益権が設定されている土地
  3. 他人の利用が予定されている土地
  4. 特定の有害物質によって土壌汚染されている土地
  5. 境界が明らかでない土地・所有権の存否や範囲について争いがある土地

(2)該当すると判断された場合に不承認となる土地

  1. 一定の勾配・高さの崖があって、管理に過分な費用・労力がかかる土地
  2. 土地の管理・処分を阻害する有体物が地上にある土地
  3. 土地の管理・処分のために、除去しなければいけない有体物が地下にある土地
  4. 隣接する土地の所有者等との争訟によらなければ管理・処分ができない土地
  5. その他、通常の管理・処分に当たって過分な費用・労力がかかる土地

上記を満たせば寄付ができるかというと無料で行うことはできず、手数料が発生します。
寄付なのに手数料というのは違和感がありますが、制度として存在するため無視はできません。

必要となる手数料は2つあります。
1つ目は「審査手数料」です。こちらは1筆の土地あたり1万4千円が必要となります。
2つ目は「負担金」です。上記の審査が法務局によってなされ承認を受けると土地の性質に応じた標準的な管理費用を考慮して算出した10年分の土地管理費相当額の負担金を納付します。こちらも1筆ごとに算出されますが、基本は20万円となり、一部の市街地の宅地などは下記の図のように面積に応じて負担金を算定するものもあります。

※1 都市計画法の市街化区域又は用途地域が指定されている地域
※2 面積の単純比例ではなく、面積が多くなるにつれ負担金額は低くなります

決して安いわけではなく、また土地が要件を満たせるように追加で下記のような費用も発生する可能性もあります。

  • 隣地との境界確定費用
  • 建物等の取り壊し費用(建物や立木などがある場合)
  • 土壌汚染等の調査費用など

手続きとしては、法務局への相談が最初にあります。
法務省のホームページにある「相続土地国庫帰属相談票」と「相談したい土地の状況について(チェックシート)」と土地の状況がわかる資料(登記簿謄本や公図など)や写真が持参すべき資料となっており、そこから申請書類を作成し提出をする流れになります。

この申請時に「審査手数料」が必要となります。
その後、国が引き取れると判断した場合にはその旨の通知と「負担金」の納付書が送られてきますので30日以内に納付手続きを行っていただきます。
これによって土地の所有権が国に移転することとなり、その登記は国が行いますので申請者が登記申請を行う必要ありません。

相続で取得したのはいいもののご自身も含めて次世代に残しても困ってしまうような土地であればこれらを処分することも相続対策のひとつといえます。
今回ご紹介した制度は対象となる土地の要件から使い勝手よいものとは言いにくいかもしれません。
しかし、情報として知っていて使わないと判断することとそもそも知らずにいることとは全く異なります。今回のコラムが新しい情報として皆様の相続対策の助けになれば幸いです。

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ミノラス不動産

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