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賃貸経営において「退去後いかに早く次の入居を決めるか」は、安定した収益を確保するための大きな課題です。
入居者募集の際、物件の第一印象を左右するもののひとつが床材です。今回は玄関や脱衣所、トイレ等で使われることの多い、クッションフロアについて取り上げます。
クッションフロアのメリットとデメリット
クッションフロアは、フローリングに比べて安価でデザインのバリエーションも豊富です。防水性があるため、玄関や脱衣所、トイレなどの水まわりで採用されることが多く、衝撃や音を吸収する素材でもあるため、高齢者や小さなお子様、ペットのいるご家庭でも安心して使用できます。
一方で、変色しやすく跡が残りやすいというデメリットがあります。こうした劣化は元に戻すのが難しく、使い方によっては短期間で貼り替えが必要になることもあります。また、ビニール素材のため通気性が悪く、カビが発生しやすい点にも注意が必要です。汚れや傷を放置すると内見時の印象が悪くなることや、入居後のクレームにつながる場合もあります。
貼り替えを検討した方がよいクロスの状態
クッションフロアは日常生活の中で徐々に劣化していきます。家具設置による凹みや跡、洗濯パン未設置による着色などが生じます。軽度であれば、ご入居者様が入れ替わる度に交換する必要はありません。しかし、以下のような状態が見られる場合は、貼り替えを検討することをおすすめします。
- 変色・シミが目立つ(写真1)
- 剥がれがある、傷が目立つ(写真2)
- カビが発生している(写真3)

ご入居者様による過失の考え方とオーナー様の負担
クッションフロアを貼り替えて6年経過した場合、ご入居者様に過失がなければ貼り替え費用はオーナー様負担となります。
過失の例としては、バスマットの色移りや大きな傷などが挙げられます。家具による凹みは通常使用に伴うものであり、入居者様の過失には該当しません。クッションフロアは経年劣化する素材のため、美観維持だけでなく空室損を防ぐための定期的なメンテナンスが必要だと考えておきましょう。
クロス貼り替えの具体的なアドバイス
色・・・ベージュや淡いブラウン、薄いグレーがおすすめ(写真4)
清潔感を保ちつつ、汚れが目立ちにくい中間色が理想です。
柄・・・大理石調、石目調がおすすめ(写真5・6)
大理石調はランダムな黒い柄が入り高級感を演出、石目調はホコリが目立ちにくい特徴があります。
その他ポイント①・・・溝が少ないこと
溝が多いと汚れがたまりやすいため、清掃・維持の観点からも溝の少ないタイプが適しています。
その他ポイント②・・・ツヤやテカリのないもの(写真7)
ツヤ感が強いものは安っぽく見えやすく、廊下など他の床材との統一感を欠くことがあります。

脱衣所や玄関では、清潔感や明るさを重視して白を基調としたクッションフロアが選ばれることが多いです。しかし、白い床は髪の毛や汚れが目立ちやすいというデメリットもあります。
とはいえ、暗すぎる色を選ぶと清潔感が損なわれ、空間全体が暗い印象になってしまいます。
そのため、汚れが目立ちにくく、かつ暗い印象になりにくい色や柄を選ぶのがおすすめです。こうしたデザインを取り入れることで、貼り替えの頻度を減らし、貼り替え費用の抑制にもつながります。
経営的な視点からのまとめ
クッションフロアの貼り替えは、単なる美観維持ではなく、入居率を高めるための投資と捉えることが大切です。 印象の良い内装は「早期入居」と「長期入居」に直結し、結果的に空室損や再募集コストの削減につながります。
また、貼り替え頻度を抑えるデザイン選びは、長期的な修繕費の安定化にも有効です。短期的な出費にとらわれず、収益性を維持する観点からも、戦略的に原状回復を行うことが望まれます。
ミノラス不動産では、原状回復の内容から賃料設定、収入・経費・税金の推移をキャッシュフローシートで可視化し、最適なご提案を行っています。空室対策や修繕コストの配分でお悩みのオーナー様は、ぜひ一度ご相談ください。
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