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現在、賃貸住宅では、IoT(モノのインターネット)技術の普及により、スマートホーム化が急速に進んでいます。スマートフォンで住宅設備を操作したり、外出先からエアコンや給湯器を遠隔操作したりするなど、住まいの利便性は年々向上しています。
その流れは「鍵」にも広がっています。近年では、スマートフォンや暗証番号、顔認証などで解錠できる電子キーが登場し、防犯性に加えて利便性も重視されるようになりました。
鍵の電子化は、ご入居者様の利便性向上だけでなく、設備の魅力を高めることで、空室対策につながる可能性があります。今回は、スマートホーム化の第一歩として、比較的導入しやすい設備である「鍵の電子化」についてご紹介します。
目次
1.時代ごとの鍵変遷
――(1)防犯性を高めた鍵へ
――(2)利便性を重視した電子キーへ
――(3)スマートフォンや顔認証で解錠する時代へ
1.時代ごとの鍵変遷
鍵は、時代ごとのニーズに合わせて改良・開発が繰り返されてきました。近年では、防犯性だけでなく、「鍵を持ち歩かなくてもよい」「管理しやすい」といった利便性も重視されるようになっています。

(1)防犯性を高めた鍵へ
昭和期の物件では、現在は製造終了となっているディスクシリンダーが使われているケースもあります。その後、ピッキング被害への対策として、防犯性能の高いディンプルキーが普及し、現在の主流となりました。
このように、鍵はまず防犯性を高める方向へ進化してきました。その後、鍵に求められるものは防犯性だけではなく、使いやすさや管理のしやすさへと広がっていきます。
(2)利便性を重視した電子キーへ
平成に入ると、「鍵を持ち歩きたくない」というニーズから、暗証番号タイプやカードキー式の電子キーが普及し始めました。暗証番号タイプは、鍵そのものを交換しなくても暗証番号を変更できるため、賃貸住宅やシェアハウスなどでも活用されています。
また、カードキー式では、PASMOなど交通系ICカードを登録できる商品も登場し、普段から使っているカードを鍵として利用できるなど、利便性が向上しました。
(3)スマートフォンや顔認証で解錠する時代へ
最近では、スマートフォンアプリや顔認証で解錠できる鍵も登場しています。入退室履歴を管理できる商品や、遠隔で暗証番号を変更できるタイプもあり、賃貸住宅だけでなく、オフィス・無人ホテル・民泊施設などでも活用が進んでいます。
スマートフォンが日常的に使われる現在では、専用の鍵を持ち歩かず、スマートフォンを鍵として利用できることも大きなメリットです。また、商品によっては、管理する側が遠隔で設定を変更できるため、鍵の受け渡しや交換にかかる手間を減らせる場合があります。
防犯性能が一定水準に達したことで、今後はさらに「利便性」が重視される時代になっていくでしょう。鍵も、物件や運用方法に合わせて、暗証番号やカード、スマートフォンなどから選ぶ時代になっていくと考えられます。
2.賃貸経営における電子キーのメリット
従来の鍵では、ご入居者様が入れ替わるたびに現地で鍵交換を行う必要があり、鍵の保管や紛失といった管理上の負担も生じます。暗証番号タイプの場合、ご入居者様の入れ替わりに合わせて暗証番号を変更することで、鍵そのものを交換せずに対応できます。
ミノラス不動産では、ご入居者様の入れ替わりが多いマンスリーマンションやシェアハウスに、テンキー式の電子キーを導入しています。
図1で紹介したキュリオやAkerunは、入退室履歴の管理ができるため、賃貸物件の空室内見やオフィス管理などにも活用されています。
最近では、遠隔で暗証番号を変更できる鍵もあり、無人ホテルや民泊施設などで導入が進んでいます。鍵の交換や設定変更のために現地へ行く回数を減らせるだけでなく、鍵交換にかかる費用を抑えられるケースがあることも、管理する側にとってメリットです。特に、ご入居者様の入れ替わりが多い物件や、無人での運営を行う施設では、電子キーの利便性を活かしやすいでしょう。
3.オートロックの進化と設備更新
オートロックは、鍵を認証する部分や扉を開けるための機器、センサー、自動ドアなどで構成されています。従来は、オートロックの鍵穴に鍵を差して自動ドアを開ける方法が一般的でしたが、暗証番号やセンサー、リモコンなど、さまざまな方法で出入りできるようになっています。
さらに近年では、鍵や機器を操作せずに出入りできるハンズフリータイプも登場しています。分譲マンションでは顔認証を採用するなど、オートロックの開閉方法も日々進化しています。

1990年~2000年にかけて一般的な賃貸住宅にオートロックが普及し始めました。築20年以上の物件では、設備の経年劣化に加え、現行品の生産が終了しているケースも少なくありません。こうした場合は、修理や交換が難しくなることもあるため、設備のリニューアルを検討するタイミングの一つといえるでしょう。
設備を更新する際には、従来と同じタイプに交換するだけでなく、ハンズフリータイプなど、現在のご入居者様のニーズに合った設備を選ぶことも一つの方法です。
空港利用者の多い大田区では、出張や旅行などで荷物を持って移動するご入居者様も多く、荷物を持った状態でも操作しやすいハンズフリー機能は、利便性の高い設備の一つといえるでしょう。
実際に、ミノラス不動産が企画したバイクガレージ付きマンションでは、バイクを押しながらでも出入りしやすいよう、ガレージの自動ドアをハンズフリー仕様としています。

鍵は、防犯性を高めることを目的としたものから、暗証番号やカード、スマートフォンなどを使って、より便利に出入りできるものへと進化しています。電子キーは、ご入居者様の利便性を高めるだけでなく、鍵交換や管理にかかる手間を減らせるなど、オーナー様にとってもメリットがあります。
オートロックも、ハンズフリーや顔認証など、さまざまな開閉方法が登場しています。築年数が経過した物件では、設備の劣化や生産終了などをきっかけに、現在のご入居者様のニーズに合った設備への更新を検討することも大切です。
設備更新は、単に新しい機器に交換するだけでなく、ご入居者様にとっての暮らしやすさや物件の魅力を高め、空室対策につながる可能性があります。ミノラス不動産では、物件の状況やご入居者様のニーズを踏まえた設備提案や、導入後の運用方法についてもご相談を承っています。
賃貸住宅でも、スマートフォンなどのデジタル技術を活用した設備や管理方法が広がっています。市場のニーズや最新設備の動向を知りたいオーナー様には、「賃貸経営の基本勉強会」へのご参加もおすすめです。賃貸経営の基本から空室対策まで学べますので、ぜひお気軽にご参加ください。
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この記事の執筆者紹介
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