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建物診断の必要性
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建物診断が必要な理由
オーナーの皆様は「建物の診断をしませんか」という文言をよく目にするのではないでしょうか。では、建物の診断はなぜ必要なのでしょう。
一般社団法人マンション再生協会は、その理由を大きく2つ挙げています。1つは「建物の安全性を低下させないため」、2つ目は「居住者の日常生活に悪影響を与えないため」です。
1棟のマンションを複数の区分所有者が所有する「分譲マンション」では、「修繕積立金」を毎月徴収し、その積立金を用いて管理会社が定期的な建物メンテナンスを実施しています。また、その際のメンテンスの実施判断に用いるのが建物診断となります。一方、一棟オーナー様の場合、建物診断をする機会が分譲マンションと比べ少ないです。メンテナンスをするための資金が手元にないことや、借入金の逼迫などの金銭面が主な理由です。
オーナー様目線で考えると「物件の価値を下げないため」ということも、建物診断が必要な理由として挙げられます。診断によって現状を把握することで、今後の修繕計画を組み立てることができます。
建物診断の内容
今回は、ミノラスが行っている建物診断を例紹介します。ミノラスでは「外壁・鉄部」「共用部」に分けて、各6項目について、目視で診断しています。各項目について点数化し、グラフのように結果をまとめています。点数基準は、5「不具合は認められない」、4「傷みはあるが問題なし」、3「計画的に修繕が必要」、2「傷みが激しく修繕が必要」、1「早急に対応が必要」としています。
【外壁・鉄部】
・塗装
・サイディング、タイル、ALCパネル
・コーキング
・鉄部
・屋根、防水
・ベランダ
【共用部】
・床
・壁
・照明
・美観
・掲示板
・ドア
共用部床面
上記のグラフ結果の物件について、気になる箇所の1つが「共用部の床」です。ここでは、共用部の床面について、取り上げ解説します。
共用部の美観は、入居者の満足に関わる重要な場所です。美観を保つことによって入居者の満足度も向上し、長く快適に暮らしていただくことができます。そして、空室時の内見時の際もお客様の第一印象を良くすることにより物件の価値も高まります。
共用部の廊下部においては、外廊下などでは汚れだけでなく、日に当たらない場所などではコケが生えてしまうこともあります。定期清掃を活用することで美観は保たれますが、クラックと呼ばれるヒビが入ってしまうとその箇所を修繕するしかありません。廊下の修繕の際は、用途に合わせて適した防水シートや長尺シートと呼ばれるものを張ることが一般的です。
まとめ
診断をすることで、「今どこに問題があるのか」「今すぐには修繕が必要ない箇所はあるのか」などが明確になります。こういった現状の情報をもとに、長期修繕計画を立てます。「何年後に・どういった内容の修繕を・いくらかけて行うのか」をあらかじめ計画しておくことで、トラブルのリスクは減り、突発的な支出も抑えることができます。
建物の価値を下げず、円滑に経営できる賃貸物件は、次世代の方にも引き継ぎやすいのではないでしょうか?現状が把握できていないオーナー様は、是非一度建物診断をご検討ください。
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ミノラス不動産
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